大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(ク)364 決定

主 文

本件抗告を却下する。

抗告費用は抗告人の負担とする。

理 由

本件抗告理由は、要するに、本件は通常の決定事件についてなされる特別抗告事

件と性格を異にし、第一審に提起された事件そのものが「国の処分に対する合憲か

違憲かの審査要求」としての性格を有するのであるから、これに対する第一審・抗

告審の決定は、実質上憲法判断たるものであり、従つて右抗告審の決定に対する本

件特別抗告は、民訴四一九条ノ二の要件を備えたものとして、実質的な審査を受け

るべきものであつて、最高裁判所は、職権を以ても、本件国の処分の合憲か違憲か

を判断すべきものである、というにある。

しかしながら、抗告人の本件における申請は、具体的には国との取引(売買契約

であるにせよ売買予約であるにせよ)を原因とする仮登記仮処分命令の申請である

ところ、原審は、右取引の点について疎明がないと判断して、申請を却下した第一

審の措置を維持したのである。すなわち、本件では、国の処分の合憲か違憲かを判

断すべき前提としての取引の存在そのものが否定されているのであるから、原審の

判断が所論の合憲違憲の点に及んでいないからといつて、これを非難し、本件にお

いて当裁判所の憲法判断を求めようとする所論は、ひつきよう、すべて独自の見解

に出でるものであつて採用に値しない。

よつて本件抗告理由は、結局民訴四一九条ノ二所定の場合にあたらないものと認

め、本件抗告を不適法として却下し、抗告費用は抗告人の負担とすることとして、

主文のとおり決定する。

昭和三六年一月二〇日

最高裁判所第二小法廷

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裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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